お母さんと赤ちゃんをまもる! 母子健康手帳(ぼしけんこうてちょう)ってなあに?

ある日のこと。
オハナヒメが おさんぽをしていると、むこうから、大きなおなかを かかえた 女の人が歩いてきました。
(わぁ、にんぷさんだ! おなかに赤ちゃんがいるのね。しあわせオーラいっぱいで、なんだかすてきだなぁ……)
あたたかなきもちで そんなことを考えていると、ふと、“自分の子どものころのこと”が気になりはじめたオハナヒメ。
(そういえばわたしって、どんなふうに生まれて、どうそだってきたのかしら?)

子どものころのことを考えながら おだんごやさんに むかうと、こんどはばったり、シャドーボクシングをするドクピーに出会いました。
「ドクピーはいつも元気そうね!」
「わたしは うんどうや バランスのとれたしょくじで けんこうを いじしているのだ! 万が一 びょうきやケガをしても だいじょうぶ! みらいたうんの いりょうせいどは ととのっているから、だれでも びょういんで てきせつな ちりょうを うけることが できるのだー!」
「そっかぁ、当たり前のように びょういんに行っていたけど、びょういんで びょうきやケガをみてもらえることって、とてもありがたいことなのね!」
ドクピーの話を聞いて、うんうんとうなずくオハナヒメ。

「そうなのだ!」
ドクピーは シュッシュッとシャドーボクシングをしながら 話をつづけます。
「オハナヒメが 元気に生まれてこられたのも いりょうのおかげ。オハナヒメが おなかの中にいたころから、お母さんが びょういんに通い、てきせつな いりょうを うけていたから あんぜんに 生まれてくることができたのだ。おうちで『母子健康手帳(ぼしけんこうてちょう)』を見せてもらうといいのだ!」
「母子健康手帳……?」
はじめて聞くことばに、きょとんとするオハナヒメ。
そんなオハナヒメのようすを見て、ドクピーは、うごきを止めて話します。
「おなかに 赤ちゃんがいることがわかったら わたされる てちょうのことなのだ。にんぷさんや 赤ちゃんを産んだばかりのお母さんの 心やからだを まもるほうほうや、赤ちゃんのせいちょうに ひつような じょうほうが 書いてあるのだ。子そだてで こまったことをそうだんするための れんらくさきなんかも 書いてあるのだ!」

家に帰ったオハナヒメは、さっそく、『母子健康手帳』を見てみました。すると……。
「わぁああー! わたしって、お母さんのおなかの中で こんなふうに 大きくなってきたんだ! こんなにおそい時間に びょういんで 生まれたのね。びょういんのみなさん、たいへんだったんじゃないかしら……」「わたし、こんなに予防接種(よぼうせっしゅ)をうけてきたのね。えらいわね……。あ、お母さん、わたしの せいちょうのきろくも 書いてくれてる!」
オハナヒメは、自分が生まれるまでに いろんな人が きょうりょくを してくれていたこと、生まれてからも びょういんや町の人たちが ずっとかかわってくれていたこと、そしてなにより、お母さんが ぶじに生み けんこうにそだててくれて 今こうしてすごせていることを、あらためて じっかんしたのでした。
今、わたしたちが 元気ですごせているのは まわりの人たちや いりょうのおかげ。みんなもぜひ、母子健康手帳を 見てみてね!